2010年7月15日木曜日

魅惑のロングテールボート

タイで広く普及しているロングテールボート。タイ語でルア・ハンヤオ。
僕はよくこれで海に出るのだが、1日の航海が100kmを超える日もある。
剥き出しの車のエンジンから長いシャフトが伸びてスクリューを回す。
エンジンとシャフトとスクリューがユニットになって船尾に載っている。
尾を振るようにユニットを操作することで、舵が無くても船の向きを左右に変えられる。
画像は左が前半分、右が後ろ半分。甲板・船室・動力操舵ユニットを付ける前の状態だ。
DSCN4223 DSCN4224
最大幅2.1m。長さは?オール木造だ。どんな種類の木なんだろう?
船体(舷側・船底)は17枚の板を美しく曲げて作られ、緻密に組まれた19本の竜骨で留めてある。
船尾には堅く分厚い台木が据付けられ、中央に穴があけられている。
この穴に動力操舵ユニットがキングピンで装着されるのだ。
推進と方向転換のすべての力がこのキングピンを通って船の動きとなって現れる。
左は船尾の台木に穴を開けているところ。右はユニットを上げた状態。シャフトの長さがよくわかる。
DSCN4225DSCF4010l
8ノット以下ぐらいでゆっくり進むと非常にソフトな乗り心地がとても良い。
同じ位の大きさのFRP船の不快な硬さとは大違いだ。
だが構造上、推進に意味の無い下向きのベクトルを常に海に伝えており、その分のロスが大きい。
また、海が荒れるとスクリューが空中に出てしまい、なかなか進まない。
価格は、新船の船体が6万バーツ、動力操舵ユニットが4万バーツ、合計10万バーツだ。27万円。
安いよね。これなら僕でも買えるぞ。タイなら係船料なんて要らないだろうしな。
非常に原始的で欠点を抱えながら、今なお作り続けられているのはなぜか?
価格だけではないだろう。メンテナンス性の良さや、タイ人の愛着もあるのではないかな?
僕はこの船が好きだ。今もあの音と揺れを思うと、風が流れ海の景色が動き出す。