2009年2月26日木曜日

タルタオ島の鷲を撮る

聖バレンタインデーのタルタオ島釣行でのお話。
釣れないとみたよねさんが熱中していたのは、猛禽の撮影だった。
不安定な小船の上から、滑空する猛禽を400mm望遠で追う。
空には2種類居る。
翼を広げて2m以上と大型で、尾が尖り、頭・体と翼前方が真っ白、翼後半が濃いグレーの、シロハラウミワシ。
少し小さくて、切りそろえたような尾、全般に茶色、頭から胸が白の、シロガシラトビ。
よねさんは、両者が並んで飛んでいる瞬間を見事に切り取った。
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他にも、樹上の巣に佇む姿、大きく翼を広げて枝に止まろうとする姿など、見ごたえある写真がいっぱい。
高価な機材を持っていって良かったね、よねさん。
彼は「猛禽が好きでね」と語る。
僕だって好きだ。猛禽には、最も恐竜の生き残りとしての面影を感じる。
日本では滅多に見られない大型のワシ。
このタイで、釣りのついでに極く近距離で多数観察できるなんて、思ってもみなかった。
ここでは普通種なんだろうけど、見事な迫力と美しさ。いつまでも空を支配してほしい生き物だ。
この日は釣れなかった。しかしそれ以上のものがあったな。
Eagle fly free, together we’ll fly someday!

2009年2月21日土曜日

突然のキスは失敗する

2009.2.22の釣りのお話。
前日、Akeさん・Mさん・Mayさんのタイ人3人からキス行こうよと誘いが掛かった。
乗ったのは良いが、緊急募集では日本人が誰も来ない。
皆20台前半で若くてお金が無いので、「船のチャーター代、お願いしま~す!」だってさ。
まあ、いいけど。これも日本人の務めか。
バンサイから沖に出てみると、予想外の強風と波。
こんな浅い泥底の海では、引掻き回されて煙幕状態だろうな。
そして…全然食わなかった。一人キスを1~5匹。あとは小型のニベばかり。
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昼過ぎに全員一致で撤収を決め、さっさと引き上げた。
こんなお手軽のキスごときで、周到な準備が要るのかいな、全く。
船頭に聞いたら、ここバンサイは4月以降の雨季は真水が入ってキスがあんまり釣れないと。
また9月以降においでと言われた。その間、あの大量のモトギスは何処に行ってるのかな?

2009年2月18日水曜日

アンダマン海でルアー投げ倒し 後編

2009.2.15の釣りのお話。
朝早くStartの持ち船”Red Boat”でパクバラを出発、アダン島海域を目指した。
キャプテンはケー、助手はミット。この船は遅い。サメサンのC.ルアンの2号船より遅いかも。
お駄賃釣りのトローリングは、よねさんがヒコーキにヘッド&タコベイト、僕がマグナムラパラだ。
以前GATAさんから聞いた。シミランに行った時、マグナムラパラで沖サワラがいくらでも釣れたと。
真似するといきなり来たのよ。10kmぐらい沖で。TICA-ST16は難なくそれを寄せて、艫に1mの大型サワラが浮いた。
「楽勝じゃ~。今日は爆釣じゃ~」と浮かれたのがいかんかった。
キャプテンはギャフ掛けを3回も失敗、掛けずにどついて魚バイバイ。あっれ~!
ま、この調子だったら何本か上がるでしょうと思ってたら、その後ノーバイトで目的地に着いちゃった。鬱。
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さて、着いたのはクラン島といって、アダン島海域で一番東にある2個イチの島だ。この島の北側を攻める。
僕は絵を描いて、シャローとカケ上がりを狙える場所をノーアンカーでドリフトするよう、キャプテンに指示した。
キャプテン・ケーにとっては初めての経験の模様。
エンジンを切って流せとか、次は沖向けに50m修正とかやっているうちうに、要領を掴んだようだ。
よねさんは20cm超、100~150gのビッグポッパー&ペンシルでGTに挑む。
1回1.5m~2mの強いジャークを入れている。その間に食えばフッキング間違いなし。でも激しく疲れるとのこと。
一方、僕は60g級の中小型ポッパーと14cm級のミノーを繰り出す。ここはまず存在を確認せんとす。
アタックが出だした。居る居る!小さいけど明らかにダツではない幅広の魚体がガバっと出てくる。乗らない。
1投で2回出ることもあった。程なくして小乗り。GTメッキの40cm。うぅぅ、ここまできて南紀クラスかいっ!
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横でビッグプラグで苦戦するよねさんをよそに、その後も僕のヨーヅリポッパーにはよく出てくる。
次は大きめの魚体がポッパーをひったくって行った。よっしゃ、GTか!?
あかん。引かない。クイーンフィッシュ70cmでがっくり……。
その後も大小のアタックが続いたがどうしても乗らず、よねさんの不調もあって大移動だ。
次はリペ島の西沖にあるセブンロックという磯周りだ。底が見えるリーフの上で、小魚が騒いでいる。
ここでついによねさんの小型ペンシルにヒットだ。青い鰭が美しいカスミアジ。しかしちっちゃくて40cm。
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その後は魚信無く、帰りのタラック島、クラン島でも、よねさんにバイトが続いたが乗らず。
トップに果敢に出てくる魚が見えるんだけどね。
今回は小さな一歩だった。しかし次に繋がる楔を打ち込んだ釣行だったな。
餌釣りを一切しない強気の釣りで、色々な経験が出来て本当に良かった。現地の皆からも貴重な話が聞けたし。
次はメッキじゃなくてGTと呼べるヤツに近づきたいものだ。それにはまず、また行ってなんぼ。

2009年2月17日火曜日

アンダマン海でルアー投げ倒し 前編

2009.2.14の釣りのお話。
この日はあまりにもスムーズにパクバラに着いた。
飛行機はちょっと高いが信頼のタイ航空。
空港からはハジャイ・バスターミナルまでタクシーで行き、そこからパクバラまでミニバス。
自分でやれば、ハジャイ→パクバラは一人120バーツで行けることが分かった。これ、楽勝。
昼食後、スレイマン船頭のロングテールボートでパクバラより出船。
舟屋から、彼の小さな弟や妹達が見送ってくれる。
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「今日釣れずして何時釣れる!」と強気なよねさんの希望で、タルタオ島東岸を攻めることにした。
しかし、予想外に水色悪く、ルアーにアタックしてくるのはダツばかり。いやだなあ、もう。
鋭い歯で、ルアーの塗装が全部脱げてモロ肌になってしまうのよね。アジ類はおらんのかいっ!
タルタオ島の景色は素晴らしかったな。日本にあんな場所があったら、大観光地だってば。
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よねさんは、釣れないと見るや、釣りそっちのけで「ある行為」に熱中していたのだが、それはまた後日。
僕もこういう状況だとビッグプラグを出す気にならず、14cmミドル級やジグを投げるのだが…
断崖のオーバーハングの磯際にスパッと決めてトゥイッチ、ジャーク。でも無反応。バスなら絶対食ってるよな、と笑う。
夕まずめ、ここの魚は一斉に口を使わなくなる。日本と同じ時合いを期待する方が馬鹿なのかな。
まあ、朝も早かったし、明日もあるし、パクバラの宿に帰ってゆっくり休むことにした。

2009年2月9日月曜日

Nemesis / Arch Enemy ~ 憤怒の女神

去年の大晦日、僕は家族と紅白を見ていた。
僕はずっと呟いていた。「ヘタレが…」
今日のグラミー賞はロバート・プラントが獲った。
これまたへタレた曲だが、輝けるハードロック時代の功績との合わせ技で貰ったと理解しよう。しゃあない。
さて、タイの本日は万仏節という祝日で、僕は音楽を流しながら次週の遠征の用意をしている。
そこでHeaveyに流してるのは、またまた登場のArch Enemy。(参考過去記事:メタルの墓
今日紹介するのは、2005年のアルバムDoomsday Machineからの必殺曲 Nemesis だ。
僕としては、こういうパワーに満ちた名曲が紅白のトリを締め、グラミー賞でヘタレを一掃して欲しいわけよ。
歌詞の内容は、自らを憤怒の女神Nemesisに擬し、我等の芸術を解さぬヘタレに天誅を下すべく
血の団結を呼びかけるメタル・アンセムである。
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すさまじい咆哮で始まり、強烈なリズムとリフでメロディを感じさせない前半。吐き捨てるような台詞が走る。
極めて凶暴だ。女神様にここまで怒られたら、凍りつきそうだが、実際は体が心が沸騰するんよね。いいねぇ。
一転、とろけるようなメインテーマに乗って、団結の呼びかけが突き刺さってくる。来た来た~っ!この対比!
♪ One for all, all for one, we are strong , we are one, Nemesis! ♪
そして短くも輝くようなアウトロ・ギターソロ。あまりに美しく、あまりに力強いわ。悶絶。
最後はマシンの軋み音とハアハア吐息で幕を閉じる。ジャケットのメカニカルなイメージに、バシッとはまっているな。
怒りと希望の奇跡的な融合がここにある。何回聴いていても燃える。素晴らしい。
殆どの人の人生では決して出会うことの無い曲だろう。
しかしな、こういう魂を揺さぶるような名曲を友にして生きるって、幸せなことだぞ。無理強いはせんが、どうよ?
まあメタルは中学生が聴く音楽とか馬鹿にしてる人は、女神様の天誅でも食らって、それまでってこったな。
タイランド小魚信に話を移すと、ご覧の通り僕の呼びかけには誰ひとり応じて来ないわけよ。
団結も糞もあったもんじゃないんだけどさ、ここの読者さんは静かだけどヘタレではないと信じてるぞ。
同志よ、一緒に女神Nemesisとなって、我等の南タイ遠征復讐釣行に魂だけでも参加してくれ!

2009年2月2日月曜日

募集打切り サトゥンでルアーフィッシング

【2/7追記:希望者ゼロにつき、募集打切り。よねさんと2人旅で決定。】
2009.2.14(土)&15(日)
Satun県パクバラから出て、ブロン島、タルタオ島、リペ島・アダン島海域でルアーフィッシング、どうかな?
GTを狙おう。中メッキか大メッキのレベルかもしれない。でも、あそこには居るんだ。
横で餌釣りしててもらっても構わないけど、ルアー向きの操船は普通と違うのでご了承を。
飛行機代(往復)は、タイ航空なら5,180バーツ、エアエイジアなら3,261バーツ。
また馬鹿が懲りずに行きよって、とか思ってる人よ。
座して待つより行って砕けた方が、短い在泰生活に悔いを残さないと思うぞ。
こちらにやって来る幸せや、目の前を通っている幸せは、音も無く色も無く透明で気付かないものだ。
小さな幸せかもしれない。でもそれが静かに近づいて来てるんだ。一緒に迎えに行かないか?
現在よねさんとリュージョンの2名。
興味のある方、一人ずつここにコメントを投稿されたし。

2009年2月1日日曜日

サメサン ずっと沖でも小魚信

2009.1.31の釣りのお話。
メンバーは、バンコクからバスで参加のKさん、僕のアパートの隣に住んでいるタイ人Ranさん、Akeさん、リュージョンの4人。
イカ釣りからやろうぜ、と前夜22:30に、キャプテン・オンの操船で出港した。
イカは全然釣れなくて面白くなかったが、網入れで必要量は確保できたので、夜明け前に釣りのポイントへ移動。
そこはコ・サンチャラーム(鱶鰭島)の前だった。サメサンから1時間ぐらいかかる、一番南の沖にある岩だけの島だ。
DSCN1982←磯釣りしたくなるような、鱶鰭島。
皆一斉に活イカ一匹掛けの大仕掛を投入するが、魚信なし。これでは、折角早出した意味が無い。
僕はルアーを投げたのだが、ダツ、ダツ、ダツ。何を投げても毎回バイト。ダツの鋭い歯でルアーの消耗が激しく、断念した。
船はさらに1時間ほど南に移動した。もう周りには島も何も無い。
ここは遠いので、キャプテン・ルアンやキャプテン・ディチャンなど、サメサンでも限られた船しかやってこない。
ココで釣れなかったらもう終わりみたいな必殺ポイントなのだが、……終わった。
イカが1時間でも2時間でもピンピン元気で泳いだまま。大型魚皆無のこの日だった。
仕方が無いので、皆小物釣りをする。大沖だけあって小物の型が一回りいいのが救いかな。
フエフキ、プラーデーン、アイゴと、どれも30cm以上が混じる。
僕はあえて小針小餌にしてアイゴを狙ってみたら、釣れる釣れる。独特の竿を叩くような引きが面白い。
このタイのアイゴ、臭みが無く、鶏肉のような肉質で、刺身、唐揚、煮付けと、何にしても旨い。
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Kさんはバンコクの釣り仲間と一緒に頻繁にこの船を利用しているが、こんなに調子悪いのは滅多に無いと言う。
そんな中、アオリイカを釣ったり、ウキでダツやアジを釣ったりといろいろ試していた。若くて熱心で、とても気持ちのよい釣り人。
状況好転せず、11:30納竿。実績のある場所とキャプテン、餌も十分あった。しかし狙う魚がそこいなかった。そんな一日だったな。
Kさんの釣り仲間は、ここ(キャプテン・ルアン船団)を隔週で2隻ずつ、ずっと前から予約で抑えているとのこと。
それでか!僕がいつ電話しても全然予約が取れなくなっちゃったのは。参ったな…
隙をついてキャプテンと直接交渉、次回予約をねじ込んだ。2月28日(土)。興味のある方、次回一緒にサメサンで大魚信しようよ!
place : Samaesan ~ Sattahip
fish : Java Spinefoot