2010年12月26日日曜日

GTルアー リペイントで復活

以前、下の記事でGTにボロボロにされたポッパーやペンシルのことを書いた。
ズタボロルアー

傷だらけになり海水をたっぷり吸って戻ったこいつら。修理して再戦させてやらねばなるまい。
まずは真水に漬けて塩抜き、そして乾燥。
芯まで乾いたら、大胆に塗装をカッターで丸剥きにする。
1個だけは傷が浅いので緑の塗装をそのまま残した。
大きな目の窪みよりも浮力の方が欲しいので、ウッドで目を作って挿入、出目金仕様とした。
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あとは塗装。GTルアーの塗装は凝っても仕方がないことが分かったので、スプレー缶で簡単な防水と色付けだけ。
まずはプライマー・サーフェサー。グレーの下地剤だ。う~ん、小傷と言えども噛み跡は深くて消えないなぁ。
次にバイク用のメタリックシルバー、最後に同じくバイク用の青だの赤だのをシューッ。ゲホゲホ、粉っぽいぜ。
目玉無し、クリア塗装無し。1匹釣ったらボロボロだし、これでいいかな?ま、ヒマな時に目玉でも書いてやるか。
それにしても、目茶釣れそうじゃん。あ~行きたくなってきた、どうしよう!
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2010年12月19日日曜日

The Cinema Show / Genesis


アルバム名: Seconds Out
1977年発表のこのライブアルバム、ロックの歴史を語る上で、僕としては外せない名盤だ。
その中で僕がずば抜けて好きなのがこの「The Cinema Show」。Genesisの最高傑作と思っている。
11分に及ぶ曲だが、何度聞いても何十年聞いても、そのあまりに素晴らしい展開に惚れ惚れする。
前半のボーカルパート、「どしていまさら死ねましょう?」の空耳はいいとして、繊細な旋律がかわいらしく奏でられる。
6分、引き締まったアンサンブルが始まり、聴く側の姿勢もぐっと変わる。業師ビル・ブラッフォードの手数冴えまくり。
7分、トニー・バンクスのキーボードでメインテーマが高らかに2度奏でられる。この例えようの無い神々しさは何だ!
10分。ビル・ブラッフォードとフィル・コリンズのツインドラムスが炸裂、熱狂のフィナーレへとなだれ込む。
プログレッシブの枠をはるかに超えた芸術のレベル。最大の賛辞を以って未来に語り継ぎたい一曲。

2010年12月15日水曜日

サトゥン 千里の波濤

2010.12.11~12のcastingのお話。
JUNさんと2人でサトゥン弾丸に行った。結果2人とも2日間、衝撃の丸ボーズ!
おかしな予兆はあったのよ。
往路の朝、分厚い雲と霧の中、ハジャイ空港に着陸を試みたAirAsia機は滑走路直上で着陸を断念、急上昇した。
そんなこんなで飛行機は40分の延着。すると今度は迎えの車が居ない。
なぜだと電話すると、リュージョンを語る何者かがドライバーに対してこう電話してきたと(ドライバーは言った)。
「リュージョンは病院に行ったから釣りはキャンセルだ。空港に迎えに来なくて良い」
何とか空港放置は回避してパクバラに向う事ができたのだが、いったい誰のどういう妨害工作やねん(苦笑)。
予兆は現実となり、海上は大うねり。タルタオ島北端から見る西岸はとても近づけない状況。
アダン島に向った連絡船も途中で引き返してきたほどの荒れ具合だった。
そういう状況なので、初日は魚の居ないタルタオ西岸→タキアン島→リディ島と見物して戻った。
JUNさんは居そうな雰囲気だけは放つ磯周りに真面目にキャストを続けていたが、ちょろ反応のみ。
2日目は夜明け前から大風大雨。止んだ隙にバンガローから船頭の家まで歩いて5:30に出船した。
初日よりましだが、うねりの残る海をブロン諸島に向ったものの…。
どの島も好ポイントの表磯は真っ白に波を被っていて、盛り上がるうねりにアプローチ不能。
下右の画像は静かに見えるが、壁のようなうねりが押し寄せているのが分かる人には分かる。
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キャストできるのは裏磯の4割程度。それでも海に出られただけラッキーと釣りを開始した。
最初はブロン・マイパイ島。ここで僕のリップルポッパーにプラー・モンが1回だけガバっと出たがそれっきり。
次のブロン・ドン島では大雨で1.5時間休憩、再開後、また豪雨でパンツまで浸水、長い間雨宿りした意味無いやん。
次のブロン・レ島へ移動中、ますます風とうねりが強まり、風裏で昼食休憩。カニをむさぼるように食う。
風が止んでから、大きなうねりの中をヒン8、ブロン・レ島の西磯、キノ島・ラナ島の裏側のみキャストして回った。
全然バイトなし。食ってもよさそうなもんだけどな。最後はサンダーストームに巻き込まれ、大揺れの中を帰還した。
JUNさんも同じ思いだったのだろう。「ずっと真面目にキャストしましたよね」を繰り返していた。
JUNさんは同じタイのアンダマン海のキャステイングで12kgのGTを獲ってるし、ここの不漁に納得いかないみたい。
でももしかして、12月・1月はベイトフィッシュとともにトレバリー類がこの地域から消えるのかもしれない。
自然相手のことだし、天候を見て直前キャンセルができる釣りでもないし、行かなきゃ絶対釣れないし…。
表題の「千里の波濤」とはそのような辛苦を乗り越えて何かを達成した時に使う表現だが、今回はただ押し返されたね。
しかし鉄の意志ここに有り。乗り越えてみせる。いつの日か。
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place : Bulon islands / Satun

2010年12月13日月曜日

ジーンズで釣具って?

シミラン敗退明けの月曜日、穏やかな振替休日、在宅で縫い物などしていた。
日本で買ってきたUSラングラー936墨黒 29-34。
ウエストが29インチなのに股下34インチ(86cm)もあるので裾上げしなければならない。
ショップみたいに巻き込んでおいてミシンで一発、ではなくて、自分で手縫いするんだ。
この日も、切って、丁寧にかがって(ほつれ止め)から折って、本返し縫いできっちり仕事したわけよ。
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僕は、室内でもジーンズの裾を踵で踏まないぐらいの、ちょっと短めが機能的・衛生的で好き。
だから元が34インチだと、カットして大きな端布ができた。
そうだ!と思って端布で作ったのが上の右の写真。これね、塩ビ管ロッドケースの取っ手。
今までは無垢のパイプで、転がるし掴みにくかった。これで持ちやすくなったし、なんだか格好がつくじゃん。
パイプに巻きついている部分がUSラングラー936、取っ手がJPリーバイス505の端布君たち。
ジーンズから釣具になったけど、第二の人生だ。本体以上の貢献をするかもしれない予感…。
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2010年12月10日金曜日

冬のパンガー 逃げ帰るが如し

2日目は、島周りをじっくり拾い釣りしてから戻るのだろう、と皆思っていた。
しかし、船頭は暗いうちからシミラン島近辺を離れ、「水が悪い」と言うばかり。
10分ほどジギングしたあとは、一路カオラックの港を目指してシミランから逃げるように帰るのみ。
釣禁止のシミラン周り(岸から3km)で釣って捕まるのがそんなに嫌なのか?
岸から離れた場でも根周りのポイントが一杯あるはずなのに。
途中にパヤオがあろうがナブラが立っていようが通過だ。船が止まらないことには、ジギング隊は手も足も出ない。
いい加減キレた僕が「トローリングは要らん、皆ジギングがしたいのだ。とにかくパヤオで釣らせろ!」と船を止めさせた。
ここでやっとTAIYOさんのジグにワフーが乗った。僕が止めなきゃどこまで戻るつもりだったのだろう。
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あと3箇所ぐらいのパヤオでジギング・ポッピングをしたが、針に乗らなかったり切られたりで不発だった。
シイラが飛魚を追い回している場所でも食わすことが出来なかった。
TAIYOさんは体調不良でダウン。TAIYOさん以外は雑魚のみかボウズ。
ここまで来てこの仕打ちはなかろう。次のシミランの予約をするつもりで来たのだが、完全に萎えたね。
全員真面目にジギングしたのに、何だか得るものが殆どない釣行となって残念。
唯一の救いは、カオラックで良い船を知っているTAIYOさんが次の企画を練ってくれるかもしれないということ。
倒れてもまた立ち上がる気力を与えてくれる話ではないか。期待しよう。
place : Ko Similan
fish : Wahoo, Lizardfish

2010年12月8日水曜日

冬のパンガー 涙の海況

2010.12.11のfishingのお話。
前夜からプーケット経由でカオラック沖に移動し、第8シミラン島の東沖に到着した。朝6:00過ぎ、まずは皆でジギング開始。
メンバーはGATA隊長、コウチャン副隊長、TAIYO教官、Leo歩兵、リュージョン書記の5名だ。
TAIYOさんいきなり根掛かり。ノリック(中乗り君)が角材に道糸を巻きつけて強引に引っ張っると、角材の角でPEが切れた。
直後にLeoさんの根掛かりもノリックが角材で高切れブー。中乗り失格やん!損害のでかさを分かってない。痛すぎる。
さて、ジギング不調につき、第7と第8シミラン島の海峡を西に抜けて沖のパヤオを目指した。
移動中、ラパラを曳いてみる。パヤオの横を通ったので「来ますよ~」と言うと本当にゴゴーンと来た。
これはバラシてしまったが、次のアタリはガッチリ掛かった。GTタックルのゴリ巻きで肉厚のワフーが釣れた。嬉しっ。
これは何ぼでも釣れるぞと思ったが、良くある隅イチのパターン。海況は最悪だった模様。
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大沖のパヤオでのジギングは、TAIYOさんだけがテクニックを駆使してツムブリやハタを連発だ。
上のTAIYOさんのハタの後方ではしゃぐメンバーを見よ。この時点では、まだ希望があったのだ。
ココまで来れば貰ったも同然という、いつもの甘~い希望がね。
RIMG0582 ←Leoさん、夕食用にスマガツオを確保
しかし、TAIYO教官以外のメンバーに来るのは、コツンとしたアタリかバラクーダの迷惑バイトだけ。
過ぎ去るばかりの時間と移動を続けるだけの船に、事態の深刻さが分かってきた。
夕刻、波風が強まって逃げ込んだ島の風裏、ようやく魚探に良好な反応あり。僕は既に挫けて寝てたんだけどね(笑)。
TAIYOさんの大型バラシもあって期待させたが、結局はTAIYOさんがカスミアジ、コウチャンさんがカマスのみ。
失意の夕食の後、ナイトジギングを試したが、同じサイズの小型磯マグロが来るだけなので断念して就寝した。
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夜は船が大揺れ。皆で右舷に左舷にズズズーッと滑りながら寝たような寝なかったような…。
何回目覚めても、まだ真っ暗な夜。あれは釣リよりも疲れたね。
place : Ko Similan / Phangnga
fish : Wahoo, Groper, Mackerel Tuna, Dogtooth Tuna

2010年12月2日木曜日

立ち位置 ②釣堀

ここの読者はお気付きのことと思うが、僕にとって釣堀は釣りではない。
自然の中での釣りと釣堀を分け隔て無く楽しんでいる人が殆どだろう。
中には管理釣り場専門でテクニックを磨居ている人も多いと聞く。
別にそういう皆さんの嗜好を否定するものではない。考え方・好みは人それぞれ。
あくまで僕自身が「釣堀は釣りではない」と思っている少数派に属しているのだということ。
僕も、連れの人が行きたいと言ったら一緒に釣堀に行くしね。
釣りは原始、狩猟と同じく日々の糧を得るための戦いだった。
他部族との戦闘とかいったものは、現代ではルールのあるスポーツに昇華していった。
それに対し、遊びの要素が殆どになったとはいえ、釣りは今尚も原始の形をとどめている稀有な例だ。
狩猟の方は、対象資源の枯渇と「かわいそう」「野蛮」といった批判から、かなり活動が制約されている。
しかし狩猟の立派なところは「管理狩猟場」とかがなくて、今も野生動物のみを対象としていることだ。
釣りに戻ると、野生の魚がまだまだ居るのに、なぜか釣堀・管釣りの隆盛は続いている。
釣れないのはつまらない、大きいのが容易に釣れるほど楽しい、そういった需要に支えられているのだろう。
僕としては、自然との対峙という大前提を忘れてそのように安易に結果を求めることが全く理解できないのだ。
そもそも釣りの行為の90%は、大自然の魚が居ないところに自分の釣針が有って、無為に時間が過ぎるものなのだ。
このプロセスをショートカットして、人為的な区画の中に営業上の配慮による数量の魚を投入して釣らせる。
そりゃ釣れるわな。釣れなきゃ次に客は来ないしな。
釣堀で釣れた? So what? と言いたい。魚屋で買えよと、池干しして魚を全部回収しろよと言いたい。
大きいのが釣れるって?そりゃ大きいのを投入してるからよ。大物の引きが欲しければ、こんなのどう?結構引くよ。
犬の2
え?何か?(笑)
狩猟に例えると、養豚場で豚を撃ったりシラチャ・タイガーズーで虎を撃ったりして「獲ったど~」、と言うのと同じでしょ。
これじゃ無記録、対象外。野生を相手にしてはじめて狩猟なので。
昆虫採集で言うと、人間が一度でも触れた虫はもう自然物ではなく、採集価値はゼロ。
他の遊びでは、そこまで人間と自然との対峙は厳しく認識されているのだ。
その点、釣堀はいかがなものかと思う。小鮒でもデキハゼでも、ネイティブ1匹の方に無限大の価値を感じるわけよ。
でも環境への配慮の高まり、野蛮行為の定義拡大の流れから見て、釣堀はこれからどんどん伸びると考えられる。
一方、遊漁区域・期間の制限→匹数・大きさの制限→釣り方の制限→全面禁漁という、自然での釣りの縮小が続くだろう。
将来、最終的には釣堀だけになるかもしれない。
最後、釣堀だけになったら、僕は竿を置く。大自然を相手に悪戦苦闘したあの美しい日々を思い出にして。