2017年12月31日日曜日

若船頭と納竿

12月24日、ウムコマース河口からフィレットチャーターズの午後船で出た。操船はディラン、17歳。この週に客を乗せての営業を始めたばかりの若船頭だ。ボートが海に出ていく時に親父船頭モルネが河口から手を振っていた。若船頭は果敢に波頭に突っ込みボートはジャンプして激しい着水。おぉぉ、若いなあ。ローンチはちょい怖かったが、沖は凪なので安心だ。

この日の午前中は潮が冷たくて不漁だったと。水深30m程の浅場で始めたが食いが悪い。新作のロッドはベラでデビュー(泣)。あとはモンガラ系がワームを食い千切るばかり。50m立ちではスリンガーやシモフリハタが少々、20mに戻るとアジ、サバ、シオ。こりゃサビキで餌を釣る場所だな。午後船は時間が短く、5時には帰港。これにて地味に静かに2017年の納竿とした。まあこんあもんじゃろ?

2017年12月23日土曜日

スロージギングロッド自作

大阪のマタギに行って買ったスロージギングロッドの自作用パーツあれこれ。。ブランクはT-RussellのTR64 Slow Jer-6、長さ6'4"、適合ジグ130g~350g、適合ラインPE1.5号~3号。今持っているスローのロッドは3番と4番で200g以上のジグで深場をシャクるのにパワー不足なので、6番が欲しかったのだ。

マタギの店員さんは希望のグリップとリングの色を僕に訊いてササッと揃えてくれた。ガイドは総ダブルフットのチタンフレーム。ステンレスで良かったのに、このせいで大幅に高くなって合計32,000円。だが出来合いのロッドを買うと5万円はするのでずっと安いのだ。ロッドビルディングそのものが楽しいしね。
さて家でガイド位置をあれこれ考えていたら、買った10個では物足りず、少し間隔を詰めて一番手前に手持ちのガイドを一個追加することにした。こいつだけ古いステンレス、まあよい。ガイド間隔は先から7・8・8・9・10・11・12・13・15・18cmで合計111cm、ダウンロック~竿尻は45cmに設定。
さあ組んでいこう。竿尻グリップは下巻きしてから固定。リールシートはアーバーだけではスカスカか…これも下巻き。一瞬位置を間違えて冷や汗かいたが無事設計位置にエポキシ固定。クッソ面倒なガイド仮止めを経てスレッド巻き、フレックスコート2回塗りして完成だ。

重量143g。真っ直ぐ並んだ11個のガイドの穴の向こうにアフリカの空が見える。魚が掛かっても「急角度で曲げると折れる」というジグ操作優先タイプのブランクだが、僕はリールファイトは好かん。ポッキーしたら泣きそうだが、6番クラスのパワーを信じて曲げてみるか。2018年より南アフリカの海で主力ロッドとして活躍の予定なので、ディープラインの大型対象魚さん達、覚悟しいや。

2017年12月11日月曜日

ウムコマースの深場を攻める

釣りが初めてのFJさんとウムコマースから出船した。船頭嫁ルネットと末っ子のマシューも同船だ。つまり貸切同然。船頭モルネが「どこにいく?昨日は南でイングリッシュマンとトマト(アザハタ)が良く釣れたぞ」っと訊いてきたが、微風凪の好条件に貸切とくれば深場しか無いでしょ。「北。ディープライン!」とお願いしてボートは沖へ沖へと向かった。釣り初めてのFJさんにいききなり110mはきついかなと思ったが、緩い潮と細い糸に助けられ彼は難なく底を取ることができた。あとは並んで「僕のやる通りやって」とスロージギングの巻きを見せただけ。FJさんはすぐにボート一番乗りのキレンコを釣って超ご機嫌。アタリは少ないが、めったに来られない場所であること、一発大物が来る可能性があることをFJさんに説明し、集中力を保ってもらおうとした。それは杞憂だった。

「重くて動かないんですけど」と首をかしげるFJさんの竿を受け取って巻こうとするとドドーンと引いた。「コレ魚!デカイ!」と竿を返却して巻かせる。糸を出されたりしながら徐々にリフトしてきたが、スルッと軽くなった。痛恨の大型バラシ。仕掛けをあげてみるとボロボロになったキレンコが付いていた。大型魚はキレンコを咥えていただけで針には掛かっていなかったのだ。次の瞬間、ルネットの竿先が海に突き刺さった。船頭モルネが交代してギアもドラグも無い1:1片軸受のスカボロリールを巻き上げる。110mの海底から現れたのは何とレッドスティーンブラス90cm。絶滅危惧種として長い間にわたり完全禁漁となっていた種類だ。モルネでさえ初めて釣ったという。モルネは「最初にFJに食って、食いそこなったのでルネットに食ったんだ。間違いないよw」と笑った。現在レッドスティーンブラスは季節限定で60cm以上1日匹のみ漁獲が許されている。

それまでキレンコを釣って喜んでいた僕も大物登場に居俄然気合が入り、海底のジグをクイクイッと踊らせる。来た~!アタリは強かったがあまり暴れないハタの引き。大きな円を描いて浮いたのはイヤゴハタ69cm・5.7kg。ディープラインはいいねえ。

その後ボートは水深80mラインに移動。フォールでキメジが釣れたり、掛け損なったハタを誘いまくって食わせたりと楽しい釣りが続いた。FJさんは船酔いと復活を繰り返していたが何とか釣りを楽しめた模様。末っ子のマシューが息を切らせてスリンガーを釣ったのが可愛かった。釣った魚でフィッシュ&チップスを食いに行こう!と帰途に就いたはいいが、買ったばかりのエンジンが片方壊れて船頭しょんぼり。ハイシーズンに間に合うよう早く修理してね。

フィッシュ&チップスは「まだ泳いでるぜ」と言われるほど新鮮で極上の味。持ち帰った魚のうちイヤゴハタは脂がたっぷり乗ってほっぺた落ちた。日本で買ったら1匹2万円ぐらいするの納得だね。さぁ、ディープライン専用ロッドが欲しくなってきたぞ!
place : Umkomaas, KZN, RSA

2017年11月30日木曜日

ロッキーベイ3連戦

11月後半、ロッキーベイのWotalotiotから3回出たお話。
第1戦。天気予報はいいのだが前日のうねりが残っていてビーチには大きな波が押し寄せていた。船頭たちはギャップができるかどうかじっと海を見ていた。30分ほど待って行けそうだと決断、まずはWyfieが波を越えて出て行った。後で聞いたがうねり高く食いが悪かったとのこと。次が僕らのボート。初めの波が越えられず左旋回して戻って再トライ、この繰り返しで20分程待ったがついにキャプテン・ウィカスは諦めた。つまり竿も出せずに帰還、無効試合で翌日順延ってこと。やれやれ。

第2戦、海穏やかで楽々ローンチ。ジギングから始めた。枝素を出していつものパドルテールワーム2.5インチを付ける。潮は速いが水深50mなので200gのジグで何とかなる。オジサンやメイチダイがワームに食ってくるがジグには食わんな。船頭と僕がオマツリ、解いてる間にぶら下がっているだけの僕のジグをサメが食ってロスト。何でやねん!後半は餌釣りでボツボツ30~40cmを追加。最後にドッカーンと今日イチのアタリと引きが来た。ウンウン言って巻いてる途中でゴゴーンとサメに食いつかれ、魚ごと全損。ホントがっくりで納竿してもた。直前直後にディアンとオードリーが60cm超のイングリッシュマンを釣ったので、僕のも同じ魚だったのだろう。サヨナラ負け。シュ~ン。

第3戦、凪のビーチから5:30出船。1週間空けたのに相変わらず冷たい緑色の潮で、ゲームフィッシュ狙いのトローリングはさっぱりだ。この日の底釣りはジグを封印して釣果の多い餌釣りに専念した。飢えた工場の同僚達に魚を届けなければならないのでね。第1投から43cmのイングリッシュマンが釣れてこれは行けると思ったが、昼までずっと食いが悪かった。4~5kgと思われる魚を2回掛けたが、2回とも途中でサメに丸のみされてパー(怒)。良かったのは、サメに下針の魚を食われながらも上針のウメイロ46cmをキャッチできたこと。最後の一投でも同型のウメイロを釣って、高級魚比率アップして納竿した。後日、内陸にある工場から「まさかアフリカでこんな美味しい刺身が食べられるとは」と驚きのお礼をもらった。第3戦はサプライズ勝利ということでw。

place : Rocky Bay, KZN, RSA

2017年11月6日月曜日

シェリービーチで竿間違えた

11月に入って一度ダーバン港内でボートからのルアーキャスティングを試みたが、餌釣りに同船だったからアンカーしちゃうのね(泣)。結果、手のひらGTを1匹。

そして久々のシェリービーチ。インド人グループの仕立てに混ぜてもらうと底釣りだけになることが多い。マグロ・カツオはカレーに向かないから。この日は普通の乗合なのでトローリングから開始。僕は巻きを辞退してボートが止まった時だけミヨシでジギング。初めのうちは他客がカツオを釣るだけでジグに食わない。そこでジグをP-BOY250gに替えて速攻落とし、これが効いた。中層でガツーン、ファーストランがビューン。舳先に乗って回収開始だ。しかしこの日は間違えてツナロッドのかわりにライトジギングロッドを持ってきてしまった。柔らかくてリフトできんがな。ようやくこっち向かせてあと10mのところまで寄せてガブガブっと異変が。キハダの上半身だけが上がってきた。もとは90~100cmの型と推定、超惜しい。次にボートが止まった時、再びヒット。根元から曲がる竿に難儀しつつ巻いて巻いてやっと釣れたのはキハダ79cm/6.6kg。さらにもう一匹掛けたがこれはP-BOYごとサメに持っていかれて溜息だね。

後半は餌やワームで底釣り。スコッツマンという旨いタイが9匹、でも小さい。オジサンやスリンガーを適当にキープして納竿した。いや~間違えずにツナロッド持ってきてればキハダ3匹でにっこりだったのに…という一日でした。

C>place : Shelly Beach, KZN, RSA

2017年11月5日日曜日

10月の釣行

9月は家族が来ていたり悪天候だったりで釣行無し。10月は年間で最も荒れる月だが何とか2回ウムコマースから海に出られた。
10月7日、ベベンが同行。さて河口からの出船が問題だ。なんせ前々日にこの場所で波を越えられずに転覆して客が一人死んでるし、僕らの前に出たボートは第一波で高く上に跳ね上げられ船尾から落下して破損し出港不能になった。狭いピッチで押し寄せる波にギャップが空くのを20分程旋回しながら待つ。今だ!と全速で第一波を越え左に切りながら第二波もクリア。冷や汗ものだった。
アリワルショールでのトローリングは他の客に来た小型のスマ1匹だけ。ボトムに移って沈船ポイントは不発、船頭は何とビーチから300mほどのバックラインに移動した。水深は10mもない。アジ、エソ、トラギスといった小魚に混じって良型のタイやオジサンが食うのには驚いた。

風が強くなり早めに上がって皆で船頭モルネが行きつけの店で昼食。釣りたてのタイやハタを下ろしてフィッシュ&チップスだ。コレは!マイ史上最高のフィッシュ&チップスだった。スコットバラのストーンってお店。またいつか魚を持ってここに来よう。
10月21日はミゲルを誘って出た。北方向の深場を攻めるんだと。同船したモハメッドは電動リールを持ちこんでやる気満々。折角の深場なので僕は餌釣りを封印してジギング。まずは水深70m。僕がオジサン、ソルジャー、キレンコを釣って喜んでいると、モハメッドがギュイーンと電動で4kgのハタ。やられた~!

そして待望の水深110mだ。ジグが真っ直ぐ落ちて釣りやすい、こりゃハマダイやハタが来るぞ、と思ったが…底はキレンコの赤ちゃんが絨毯のようにびっしり。浅場に戻りたい船頭を絶対でかいの来るからと説得して粘ったが、赤ちゃんが増えるだけで降参した。

水深50mに移る。ジグの上50cmに枝素を出して2.5インチのパドルテールワームを付ける。これが効く。フレンチマダムやスリンガーが入れ食い、ジグにもソルジャーが食って忙しい。朝から殆ど釣ってなかったミゲルも僕の仕掛けに変えてからソルジャーとオオヒメを4連発、さらに60cmのブリームを釣って「これでアメリカから来てる義理の母にカレーを御馳走できる!」と喜んだ。

この日はザトウクジラが沢山いて、船のすぐ近くでジャンプしたりヒレを振ったり。若船頭が船の下を通過したクジラを釣ってしまい、10分ほど船が引っ張られて大変だった。ハリが早くはずれますように。家に戻っての食事はまずオオヒメの刺身。最強。そしてオジサンの焼き物。カニの味がして旨い。久々に良い釣りができた。
place : Umkomaas, KZN, RSA

2017年10月30日月曜日

8月の釣行

6日に空きがあるとシェリービーチのRiptideに呼ばれていた。前夜はコンサートで遅くなったが、どうせ強風で出ないだろうと思っていた。出るらしい(汗)。寝不足のまま6:30出船。風波は立っていないが山のようなうねりで釣りにくし怖い(泣)。ボートは北に向かいポートシェプストンの沖からポイントを拾っていく。浅場なので僕はジギングを諦めて餌釣りに専念することにした。

船頭はマッセルクラッカー狙いのようで、ここぞという場所では一番下のハリにイワシを付けるよう指示が出る。しかしね、僕は手のひら級のスリンガーばかりよ。釣っては放流の繰り返しよ。9時過ぎには皆船酔いで無口になってそのまま12時に納竿。はぁ…。あの~、マグロ釣りに行きたいんだけど。サメが多くてルアーが一杯無くなるとか言わずに沖に出てよ!

13日は凪の海にシェリービーチから出船。前週同様ポートシェプストンまで北上して戻りながら釣ろうと。一番乗りは僕が釣ったイングリッシュマン。アンダーサイズで放流。次に43cmのソルジャー、真鯛にそっくり。よしよし今日は調子いいかもとクジラを見ながら思ったが、強風と波が天気予報を無視して襲来、10時に早上がり全額返金だと。まだやれるやんと思ったが、帰途大荒れで納得しょんぼり。

翌週20日は強風キャンセル、9月初めから来る家族のために是非とも魚が欲しいところ。27日はウムコマースのボートを予約して出船場所に向かった。久々の凪だ!でもなぜか船頭と他の客がじっと僕を見るのよね。船頭が言いにくそうに口を開いた。他の客は皆遠路ヨハネスブルグから来ており、この機会を逃したくないんだと。しかし僕が乗ると定員オーバーで誰か一人降りなければいけないと。また皆が僕をじっと見る。わかりましたよ、オーバーブッキング、地元の僕が帰りゃいいんでしょ(泣)
そんなこんなでしょんぼりの8月だった。回復の兆し全く無し!

2017年8月1日火曜日

7月の釣行

まずは9日のロッキーベイWotalotigot。前日の荒れが残っており、ひっくり返りそうなほどスリリングな出船だった。船頭は型のいいスリンガーを狙うと言ってあちこち回るがどこも魚影薄く型は小さい。遠くアリワルショール沖まで北上したがここも空振り。ジグに来たのはスリンガーとシモフリハタの2匹だけ、あとは枝針のワームにボツボツか……相変わらずだな。


続いて15日のウムコマースFillet。波のピッチが短く、一発目の波を越えても次の波に突っ込んでしまう状況で出船2時間待ち。やっと出たアリワルショール回りでトローリング。僕は巻きを辞退して停船時ジギングをスタンバイ。他の客に3回ヒットがあったがサメが多く4kgのキメジが1匹だけ。長時間曳いたが無駄だった。ボトムではシモフリハタ2匹、メイチダイ4匹等、美味しいのを確保したが、良型2発を仕掛けごとサメに食われてしまった。

30日はシェリービーチRiptide。サメが多いからゲームフィッシングは無し、潮が速いから近場・浅場だけだと。あぁ最も苦手な残念パターン。まずは南、それから北と30mぐらいの浅場ばかり攻める。南風で流されるのだが南からの潮が強く、仕掛がボートの下に入っていくほど。この日はマッセルクラッカーも狙って餌釣りに専念したが、赤ちゃんのような魚ばかりで参ったな。他の客は70cm超のマッセルクラッカー(大きく育つ黒い鯛)やダガーサーモン(細長いニベの仲間)を冷凍イワシで釣っていた。

こんな感じで7月は終わり、細りゆく釣果に冷蔵庫は埋まらず肉やキャットフードを買う日が多くなった。今が底、上昇あるのみと思いたいね。