2015年3月10日火曜日

バラシ病、治らず

2回続けて荒天で釣行がキャンセルになった。うち1回は港まで行って断念。これが一番きつい。
ようやく1か月ぶりにRiptide Chartersで沖に出ることができた。穏やかな夜明け、雲の下側がピンクに染まる。
僕は前回のバラシまくりを反省し、今回のキャスティング用はPE6号・リーダー80lbにランクアップしてきた。
これでナブラで入れ食い、バラシ無しで全獲だなと気分上々。しかし現実は厳しく、そうはいかんかった。
ナブラが全然ない!チャンスはあるかもとトローリング中のボートの舳先から横に投げては巻くの繰り返し。駄目。
トローリングの方にはたまにバタバタっとヒットする。1回目は2kgのキメジ5匹。2回目は10kgのキメジ2匹…。
僕はキャスティング専念で巻き巻きを辞退していたが、次の群れで掛けたロッドを「まあ巻け」と船頭に渡された。
ありがたく巻くが魚がこっちに向かって泳いできて全然引かないうちに釣れちゃった。カツオ4kg。
食材としては最高なので、頭を落として小さなクーラーで氷漬けにした。連発でキメジ3kg。これは小さいな…
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ディープラインでのボトムフィッシングを待っていたが、「潮流4ノット、無理!」と船は岸に向かって帰還を開始。
あ~、これで今日のジギングの希望も潰えたなと悲しかった。途上で2本のロッドに同時ヒット、2人がファイト開始。
これが予想外の良型でお客さん大苦戦。サイドチェンジしたり船頭の糸抜きアシストが入ったり。
やり取りが長くなりそうだ。僕は邪魔にならないよう舳先から200gのジグを投入。50m程落としてシャクリ開始。
ゴゴーン!何か乗った、嘘みたい。ああっ、強烈な引き、これキハダだわ。魚がこっちを向いた隙にぐいぐい巻く。
深場でジギングできなくてもラッキー、最高だね。もう少しで見えるかという時、魚は猛スピードで沖に走った。
ブッチーン(泣)。次の瞬間、キハダが水面を割って大水柱とともにジャンプ、去って行った(大泣)。
横では、客の一人がギャフ入れ寸前にフックアウトでバラし、もう一人は疲れて諦め、キャプテンと中乗りが獲った。
110cm・15kgのキハダ。今日イチ。同型をバラした僕ともう一人の客は向き合ってガックリ溜息。
リーダーの新石鯛結びが結び目で切れていた。端糸のハーフヒッチが残っているので、抜けたのではない。
ブチ切られ。こんなの初めて。結びの引張り強度と衝撃強度は違うが、スピードで衝撃強度限界に達したの?
スキッパーのアンドリューが「ジギングで来たか、キハダだ、残念!次は糸を太くしろ」と。80lbって十分だと思うんだが(笑)。
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最後は水深35m砂場の小物釣り。ボートは風下に流されまくり、投釣りのような角度で糸が出る。
これでは例によってスロージギングは通用しない。なんとか回収中お駄賃のハガツオ1匹。
最後餌釣りに変えて鯛類を10匹ほど。30cm級を3匹キープ。例によって僕だけ型が小さい。これには理由がある。
良型のタイ類を釣る客は、家から持参した餌も含め、針に餌をゴルフボール大にてんこ盛りに付ける。
大きい餌が好きならジグや鯛ラバにも食ってくれよと思うが、食わんね。要研究。
帰港後は皆に慰められ、また来い、次は大きいの釣れと。しゃあない、来週もシェリービーチ沖、予約じゃ!
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place : Shelly Beach KZN RSA

2015年3月3日火曜日

南アフリカの雑誌にスロージギング記事

僕が良く買う南アフリカの海釣り雑誌で”RSD”(ROCK SURF and DEEP)というのがある。
これにSLOW PICH JIGGINGという記事が1月と2月の2回にわたり連載された。
スローピッチはおろか普通のジギングでさえやる人が少ないこの国、スローというだけで記事になるのか?と読んでみた。
斜字体茶色のフォントの部分がその抄訳だ。
著者はNZヒラマサ遠征の帰りにクライストチャーチのJigstar社に寄り、そこで初めてスロージギングの道具を見た。
6'3"のロッドはフライロッドのように細く、とても大物は上がらないなと感じた。
該社のクリス・ウォンさんにスロージギングのの手ほどきを受け、その後南アで通用するかをずっと考えていた。
なるほど、著者はJigstarの関係者なんだな。ここはNZが本社でインドネシアと南アフリカに子会社がある。
南アからNZや各地にツアーを出してるし、良さげな道具も出している。そのうち買ってみるか。
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セイシェル遠征が決まった時、遠征先でスローを試そうと思い、日本にネットで道具一式を注文することにした。
嫁バレを恐れながら高額タックルをポチった時、額にどっと汗が流れた。これでロッド・リール・21個のジグが揃った。

これはワロタ!鬼嫁に怯えるとこなんか日本人釣師と同じやん!自社品が開発待ちのため日本から取り寄せたのだと。
セイシェル初日、ポッピング終了後30分だけスロージギングをテスト。最初の投入入れ食いで7種8匹をキャッチ。GTやワフーはどうしても上がらずジグ5個ロストしてしまった。3日目にも1時間テストして8種15匹をキャッチ、8個ロスト。4日目は5種12匹をキャッチ。2個ロスト。
釣れた魚の写真を見ると赤や黄色のが多かったけど、リーフで釣ってるからかな。しかしロスト多すぎ、何やっとんねんw。
すべて水深は60mまででの実績だが、インショア・オフショアのあらゆる魚種にスローピッチジギングは有効だと確信した。
連載のPart 2でも楽しい釣行記を期待していたのだが、残念ながらタックルとテクニックの概要説明ばかりだった
日本では記事にもならないような内容だったが、南アフリカの釣り人にとっては新鮮な情報なのだろう。
さて、大型釣具店に行くとリールはギア比6.2の小型両軸があって何とかなるとしても、スロー用のロッドとジグが皆無。
ようやくJigstar社やケープタウンのMaxel社(中国系?)などのメーカーが今年からスロー用道具を告知し始めた程度。
お客さんが容易に買えないようなこんな状況では、この釣りが急に広まるわけがない。かなり時間がかかりそうだ。
もう一つの懸念は、スロージギングは道具が繊細で、大ざっぱな南アフリカ人には受け入れられないかもということ。
普通のジグは400gとかだしロッドは棒のように硬い。そんな道具のユーザーがPE2号とか立てられない竿とか無理やろ?
更に、通常で2m以上のうねりという荒々しい海、風に弱いスピードボートでドテラ流し。まともに釣れる機会は少ない。
始まったばかりの南アフリカのスロージギングの世界。いろいろと障害は多いが、何とか広まっていけば面白いな。
でもこの地で何が釣れ、どう楽しめるのかは、皆より先に自分で証明していこう。