2009年5月31日日曜日

全治5週間

下垂足であるが、4日目ぐらいから少しずつ、つま先が反応し始めた。
1週間で、ぶらりと垂らした状態からは5cmぐらいは上がるようになった。
直立状態からはまだ全然つま先を上げられないのだが、この5mだけ上がるだけで、歩行で躓かなくなった。
だんだん治っていくのを見るのは嬉しいものだ。
しかし薬が切れてから、歩くと鈍痛が続いていた。靴が窮屈な程度の軽い腫れとシビレも引かない。
そこで今日病院に行った。
RJ:「センセ、1週間前に捻挫して、歩くと痛いし、ちょっとつま先が上がらんのだす」
doctor:「こりゃ骨にヒビが入ってるよ。なぜすぐ来なかった?」
RJ:「いやその、自然に治ると思ってまして…」
doctor:「レントゲン撮ってきて」 …… 「ほらココ。びしっと割れてる」
RJ:「ゲゲっ、こりゃ誰が見てもわかりますな」
doctor:「ギプスで固定しましょう。1ヶ月」
RJ:「いやだす!今はもう歩けるだす!」
doctor:「ちゃんと固定して治さないと、後で手術が必要になりますよ」
RJ:「そんなんもっといやだす…(ToT)」


 
症状は、右第5中足骨亀裂骨折だった(レントゲン写真は5週間経過後:まだ割れ目が見える)。
ふくらはぎまでギプス固定されてしまった。
これから1ヶ月不便な生活となる。是非に及ばず…
続きを読む→「元気になったよ!」

2009年5月27日水曜日

下垂足になった

右足の甲と指を捻挫した。
靴が履けないほど腫れて痛んだが、2日半経った今は、腫れも痛みも引いて痺れが残るだけ。
しかし困ったことに、足首が上がらなくなった。
痛みは無いので、骨や靭帯は大丈夫なのだろう。
でも、足首から下がだらーんと垂れたままで、足首を伸ばす方向には動くが、つま先を上げようとしても全く反応しない。

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下垂足という症状らしい。神経が機能していないのだ。
目の前にあるコップを触れずに動かそうとしても、全く動かない。それと同じ状態だ。あぁもどかしい。
つま先が上がらないと、歩く時にやたらにつまずいて危ない。長く歩けないし走れない。不便きわまりない。
診療所で貰った薬は、ひんやりする軟膏とトルペリゾン(筋肉弛緩)とジクロフェナック(消炎鎮痛)。
これじゃ神経信号には関係ないな。
これ、治るんでっしゃろか?
まあ、身から出た錆と言うか何と言うか…
なぜ僕が、このような業を背負うたか?
それは僕が、
潮干狩りでコケてしもうたからです(ToT)。
続きを読む→「全治5週間」

2009年5月18日月曜日

雨のマングローブに翡翠が飛ぶ

2009.5.3のfishingのお話。
朝5時に出船の予定が、強烈な雷雨で一歩も外に出られない。
ようやく降り止んだ8時過ぎ、深い水溜りの道を船頭の家まで歩いていった。
RJ:「アッサラーム・アライクム、おかみさん」
おかみ:「アライクム・アッサラーム、あんた達、もう帰ったかと思ったわよ」
釣具一式置かせてもらってるのに、帰るわけ無いっしょ!
船頭:「海が荒れてて、釣りはとても無理だ。帰るか?」
RJ:「今日は川でプラー・ガポンを狙う。安全なマングローブの水路伝いにラングー川の河口域に行ってくれ。」
船頭:「了解、川なら大丈夫だ」
船頭は客の意外な提案に驚いていたが、こっちも選択の余地が他に無い。ここの川での釣りも、いつかは通る道だ。
船は再び降り出した雨の中を、パクバラ川河口から断崖の下の狭い水路を通って北に向かう。
断崖には雲が掛かり、水路両脇にはびっしりとマングローブ林。いい雰囲気だ。
ここを押すとGoogle衛星写真が出るはず
衛星写真でいうと、下端のパクバラから左に出て、解像度の悪い岬の中にある水路を上に曲がってラングー川河口に抜けた。
そして釣りながら、白くマングローブを横切っている道(6021号線)の方へ、本流と支流を探っていったのだ。
遠く河口を振り返ると、海は白波に覆われている。一方、ラングー川河口はひどく濁っているが静かだ。
大きな岩山の間を、本流を中心にマングローブの森と水路がうねりながら埋め尽くしている。



 
ここには、マングローブ・ジャックが沢山居るという。
バラマンディは少数ながら居る。この辺り、大きいのは10kgを超えるのだと。
僕とよねさんは、雨をいとわずルアーを振るが、反応は無い。
その時、ゲゲゲゲと鳴きながらオレンジ色の目立つ鳥が、マングローブ沿いを対岸の枯木まで飛んだ。
背中だけが青く光っている。ハッとする程美しい。
アカショウビンだ。日本では幻といわれている大柄なカワセミ。
よねさんは、こいつを撮るためにわざわざトランまで行こうとしていたのだが、意外な場所で出会うことが出来た。
カメラを構えて船を接近させるが、あざ笑うかのように向こうに飛んでいってしまった。
釣りの方は、僕がトップ、よねさんがミノーで岸沿いをタイトに攻めるのだが、ダツが反応するだけ。
次に現れたアカショウビンが止まった木でのこと。また逃げられて撮影しそこなったのだが、根元でバラマンディーが大きく2回ジャンプした。
幻の鳥が幻の魚の居場所を教えてくれたのだ。吉兆か?
しかし僕の入魂の一投は、マングローブの根に引っかかってしまった。残念。2kgぐらいあったな。いいもの見たよ。
途中、行きかう漁師に獲物のカニを分けてもらい、茹でて食べた。降るような鳥のさえずりの中で。その無言を強いる旨さよ。幸せ。
結局、衛星写真上端の岩山の前、川が左に向いているあたりまで行ったことになる。
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この日はパンツまで濡れるほど雨がひどく、服の雨水を絞りながら投げ続けただけだったな。
晴れて水の澄んだ時の朝夕、またルアーでここを攻めてみたい。
行けども行けども、周りが100%全部自然のマングローブ林。好き。たまらんわ。幻のアカショウビンも5羽見たしね。
こんな場所で、天然バラマンディを釣るのが、僕のタイでの夢の一つ。たとえ一人であっても。

2009年5月15日金曜日

Starless / King Crimson

アルバム名: Red
あらゆる意味でヘヴィ。
この曲に人生を支配されている人間が世界にいくらでも居る。
人類の成し得た一つの偉大なる到達点。
魂に食い込む感動の巨編。
鳥肌のイントロから悶絶のフィナーレまで身動きできない。
正座して聴け!

2009年5月14日木曜日

海の幸は足元に

トラン遠征を中断して戻った翌日、2009.5.10のお話。
朝起きて、潮見表を調べると、満月の大潮で、昼には随分潮が引くようだ。
トランの海で倒れようと、シラチャの海で何か掴んで起き上がればよい。
そう、一人で潮干狩り(爆)。僕は海辺に住んでいるので、干潟はすぐ目の前だ。
行ってみるともう沢山のタイ人が思い思いに獲物を採っている。
日本みたいにアサリだけではなく、皆が目的を持って住み分けしてるのが面白い。
アサリ専門……これが一番普通。家族連れなど。
カキ専門……結構多いぞ。岩に着いてるカキをコンコン叩いて割り、身だけ集めてる。おばさん中心。
カニ専門……丸い泥ガニと平たい岩ガニを、大岩の下に手を突っ込んで採る人々。屈強なおっさんが多いな。
小貝専門……干潟には目もくれず満潮線の砂を掘って、親指爪大の二枚貝ばかり集めてるおばちゃん達。瓶で塩漬けし、調味料にするのだ。
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僕はアサリを採りながら、釣り餌の調査をしてみた。生き物をとるのは僕の子供の時からの習性。熱中するほど大好き。
さて、タイランドのアサリは日本のとは種類が違って、かなり大柄、厚みもある。
掘っていて分かってきたが、開けた場所よりも、大きい岩の陰のような、干上がっても涼しい場所に多いな。
大きなアサリが固まって何個も居るので、嬉しくなって犬のようにガッガッと掘り進んでしまうぞ。
餌系は、袋イソメや大型のゴカイが石の下でよく見つかった。サイズ的には十分だ。
でも身が柔らかすぎる。針につけて投げたらプチンと飛んでいきそうだ。
そして、テッポウエビ。小型のハゼと一緒に石の下に住んでいる、鋏の大きな4~5cmのエビ。
耳を澄ますと干潟のあちこちから、彼らが挟を打ち鳴らす音が聞こえる。
日本の餌屋でもパッチンと呼んで売ってるところもあるが、高いぞ。
チヌに良し、メバルに良し。タイランドでは餌取りの餌食かな。
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さて、そこそこの量のアサリを持って帰って、砂抜きだ。
ペットボトルで運んできた海水を、即製の濾過器で濾して綺麗にする。
綺麗な海水とアサリをバッカンに入れて暗い場所に置くと…おお、ピューピュー吐いてる。
砂というより糞と泥だな。タイ人は砂抜きに1日掛けるらしい。
え?おいしかったかって?運転手に聞いとくわ。マンゴスチン1kgになって返ってきたから上々では?
次回はアナジャコの巣穴釣りと、現地調達餌によるキス釣りかな。幸に溢れた地元、和むよね

2009年5月11日月曜日

トラン遠征 うねりで撤収

2009.5.8&9のfishingのお話。
僕は、今回がモンスーン前ギリギリ最後のアンダマン釣行だと考えていた。それほど悪天候のリスクが高い。
そんな中、リスクを承知で来てくださったmomoさん・小泣爺さんと僕を乗せた船は、トラン県のペトラ諸島を目指した。
船が15m級なので揺れはマシなのだが、船足が非常に遅く(公称8ノット、実は6ノットぐらいか)、着いたのが13時過ぎ。
ここペトラ島は、天を突く断崖が並ぶ圧倒的な光景だ。海から垂直に200mは立ち上がっているのではないか?
凄い凄いと、首が痛くなるほど大岩壁を見ていた。
一方、釣果はしょぼしょぼ。僕は30cmと35cmのプラー・モン2匹のみ。これを含めても4バイトしかなかった。
momoさんはバラクーダのチェイスのみ、小泣爺さんはプラー・モン小型バラシ1だけ。
何度も船頭にポイント変えを頼んだが、表磯はうねりが高いからと行ってくれなかった。
確かに島の裏でも回り込む風がきつくて、キャストの向きが限られる程だったから致し方ない。
そのまま船上で夜明かしだ。幸い揺れずによく眠れた。しかしこの間にも外海はさらに荒れてきていたのだ。
翌9日は隣のタクバイ島に移ったが、うねりで立てないほどの大揺れだった。
僕は船尾で体を洗っていたが、この格好のまま振り落とされて行方不明になるかもな、と思った。
タクバイ島は海燕の巣の採集権が設定されている。その採集権は何億バーツもするらしい。
権利者の雇った警備船が島を護っており、不審船は銃撃される。
「撃ってこないだろうな?」と聞くと、「大丈夫ヨ。昨日も今日も電話してあるヨ」と船頭。
確かに撃たれはしなかったが、ルアーを打てる風裏の場所が100mぐらいの幅しかない。

DSCN3316 DSCN3324 左ペトラ島、右タクバイ島
30分ぐらいで船頭が「次行こうか~」と言ってきた。
ペトラ諸島は他にも島がいろいろ有るから、各島の風裏を拾い釣りして回るんだろうなと思ってokした。
しかし船頭は他の島を無視して、うねりの中をサトゥン県のブロン・レ島まで大後退しよった。
この島は大きめなので、沢山の職漁船が波風を避けて集まっていた。
船頭は僕らに「島に上陸してリゾートで寝とけ」と言いだした。おヌシが休みたいのとちゃうんかいっ!
まだ朝じゃ!こっちは釣りにきとるんじゃ!と上陸提案を拒絶したものの、この停泊地には魚は居ない。
翌日回復に望みをかけて、タルタオ島西岸に行ってくれと船頭に5回頼んで5回断られた。「波が高い。危ない。」
実際、少しでも島の裏から出ると強風と大うねり。
後で分かったのだが、この日リペ島から戻るスピードボートが高波で割れて浸水、別船が救助に向かった程。
僕らの船は、無理して波のある場所に行って竿を振ったり、雨で休んだり…。
僕は3mぐらい上下するミヨシに一人立って竿を振って頑張ってたのに、竿をぶつけて折ってしまい、くじけ方もひときわ。
15:00に「このまま明日も回復の見込み無し」との船頭判断を受け、3人で相談して撤収を決定した。
だって2日目全員ノーバイト。明日もこれではやってられない。帰港してそのまま勢いでバンコクまで一気に戻った。
前週のサンダーストームとは異質の荒れ方だったな。モンスーンが一足早くアンダマン海にやってきたようだ。
これで6ヶ月に亘るトライは終わった。7回行ったよ。今の僕にはもう何の釣行プランも無い。白紙だ。
手元に残ったのは、あそこで折った4本の竿と軽くなった財布。
あのインクブルーの海は、もう届かない遠くにある。

2009年5月6日水曜日

タルタオ島東岸 自然満喫

2009.5.2のsight seeingのお話。
朝5時にパクバラを出た。この日は、タルタオ島東岸を北から南に向かってルアーで攻める作戦だ。
タルタオ島の北部と東岸は、オルドビス紀の石灰岩・頁岩からできている。
特徴に欠けるデボン紀_砂岩の西岸と比べ、東岸の屹立する石灰岩の崖や島の奇観は圧倒的に素晴らしい。
その中に、愛らしい景色をいくつか見つけた。
まず、ハムスター島。右上を向いて「餌ちょうだい」って言ってるような。しっぽまで付いてるし。
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次、トトロの森。日本にもあるらしいが、やっぱここでしょう!遠景と近景でどうぞ。
近景の下部に見えるビーチでは、カニクイザルが食事中だった。何とのどかな場所だろう。
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下は静まりきった入り江。まるで人が造った庭園のように、岩が美しく水から立ち上がっている。
ここにはオオトカゲがいた。ガサガサと崖を上っていくのが見えた。彼はここの庭師なのかもしれない。
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次は美しいマングローブ林と、自然を破壊しに来た日本人。
そしてここで釣れたマングローブ・ジャック。よねさん曰く、「またつまらぬものを釣ってしまった…。」

DSCN3275DSCN3272 マングローブ・ジャック 44cm
石灰岩の崖は、海面近くが必ずオーバーハングになっている。嵐になると、小船はその下に入り、鍾乳石に船を舫って静かになるのを待つのだ。
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僕らの船も、そうやって雨宿りをしていた。
すると、小さな水鳥が3羽、チーチー鳴きながら岩壁沿いの海に潜っては浮いてくるのを見つけた。
「よねさん、あれ何だろ?カイツブリかな?ちっこいな。」
そしてそのチーチーは、僕らの船と岩の間の狭い水路を至近距離までやってきた。人間を恐れもせず。
「あっ、並んで首出してこっち見てる。水鳥じゃない!」
「カワウソ君だっ!」
生きる化石と呼ばれる程の幻の動物を、野生の状態で見ちゃった。首の下が白いのね。めちゃかわいいのね。
感激(ToT)していると、船頭は言った。「メェオ・タレー(海の猫)だよ。日本には居ないのか?」
そして釣り。午前は完全ノーバイトだった。午後は相次ぐ雷雨で全く釣りにならなかった。
予定のタルタオ島バンガロー宿泊は、海が荒れて到達できず。そこでパクバラへ戻ったのだが、船が大揺れで大変だった。
しかし、この日見たタルタオ島の自然、最上級だったね。生涯の友となる光景をいっぱいもらえたよ。
だからこの日はsight seeingのお話ってわけ。
place : Koh Tarutao
fish : Mangrobe Jack

2009年5月5日火曜日

タルタオ島西岸 自爆封殺

2009.5.1のfishingのお話。
正午12:00、よねさんと僕はタルタオ島北端の「割れ子」ポイントから投げ始めた。
ハヤブサクリフを経て、見切り移動を早めにして西岸を南下していった。
天気はいいし、前回の状況から考えて、釣果は間違いないだろうと思われた。
出港時には、漁師がタルタオ島から釣ってきた20kgのGTを見せてくれたしな。もう気分盛り盛り。
そしてビーチの南の磯群での2投目、足元まで巻いて来たスキッターポップが真下にひったくられた。
新兵器のダイコー・プレミア×シマノ・バイオマスターは突進する魚を軽快にあしらい、(何?B級セットだってか?)
ギャフ2号でキャッチしたのは、クイーンフィッシュ74cm。おなじみのファイターだ。尻尾の張りが素晴らしい。
DSCN3253qDSCN3255pm
続いてワンダースリム11cm桃太郎シャーベットを岩陰に投げるとプラー・モンが即ヒット。餌のようなルアーだな。
ライトタックルは竿の曲がりが気持ちいいねえ~、と寄せて白銀の魚体が 見えてきた。35cmぐらいかな。
何とここで、アルテサーノ96MLがいきなり真っ二つにボキッ。
あのなぁ、この竿まだ使用2回目なんだけど…。勘弁してよ~!
竿をプレミアに戻して、次はリップルポッパー14cmでプラー・モン。
さらにリップルポッパーは沖目で良型のクイーンフィッシュを掛けた。しかし残念、足元でフックアウト。
さて、前回よねさんが大きいプラー・モンにブチ切られた、因縁の場所にやってきた。
よねさんのポップクイーンに1匹のプラー・モンが何回もバイトしてくる。よねさん、こっちを見て苦笑いしてる。
やっと4発目でフッキング、直後グィーンと突っ走る。竿が入る。よし、いい型だ……ぷつん。また同じ場所かいっ!
Mr.ラインブレーカー・よねさんの全挙動、今回も脳裏に格納させてもらった。
この2つのバラシの後は散々だった。前回魚影が濃かった場所なのに、バイト皆無。うんとかすんとか言ってよ全く。
こういう条件の悪い時に、トラブルばかりで次の手を持ち合わせていない我々の負け、ということかな。
最後によねさんの大量破壊兵器「白い巨砲」をご覧あれ。彼はこいつで全ての鷲を吸い込む気で来たのだった…
しかし、揺れる船の上では、三脚固定は全く意味を成さなかったのよん。ちゃんちゃん。

DSCN3261c 巨砲ハ大艦ニ積ムベシ
place : Koh Tarutao
fish : Queenfish, Giant Trevally